人喰いの大鷲トリコ クリア後の感想・評価(ネタバレなし)

人喰いの大鷲トリコをクリアしました。少し異色なゲームではありますが、非常に楽しめたと思います。今回はネタバレをしないようにこの人喰いの大鷲トリコの魅力について話していきたいと思います。ネタバレストーリー考察も記事にしていますのでクリアした方はそちらも合わせて読んでみてください。

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ゲーム序盤

これまでに序盤までの感想と中盤までの感想と記事にしてきておりますが、序盤に関しては特に変わりません。本当に何をやっているのかわかりません。何をやっても「なんでだろう?」「何をやってるんだろう?」という疑問がずっとつきまといます。ゲーム初心者がいきなり躓いてしまわないように序盤だけあって非常に簡単です。ですので、

  • 自分は一体何をやっているのかわからない
  • ゲームが簡単すぎてつまらない

こんな感情が出てくるかと思います。こういう状態では全くいいところを見つけることができず、嫌な点ばかり目に付きます。あとで書きますがカメラの操作がイマイチだったりと、プレイを続けるモチベーションを保つのが大変な時期です。最終的には非常に満足できる作品だと言っておきますが、ここを乗り越えられるかがこのゲームの一番の肝です。退屈な進行に対して、様々な部分を見て覚えておきましょう。ほぼ全ての行動に意味がありますし、最後には抱えていた多くの謎が解き明かされます。しかし、何も考えずにただ進めていると、伏線回収されても意味がわからないかもしれません。ですので退屈かもしれませんがいろんなことをみて記憶しておきましょう。

 

ゲーム中盤

ゲーム中盤になっても、自分の目的も謎も何一つわかりません。しかし、それとは別のことが徐々にわかってきます。トリコのことであったり遺跡のことであったりわかることはどんどん増えていきます。しかし、ゲーム序盤に思った謎に関してはまだ中盤では明かされませんので、終盤までの辛抱です。

ゲーム性としてはだんだん難易度が上がってきて、ギミックを突破するのも難しくなりますし、進める場所を見つけるのも難しくなります。また、進行ルートに必要だと思う構造になっていてもダミーというパターンが増えてきてさらに難易度は上がるかと思います。別の記事でも書きましたが、自分が今どの位置にいるのかということが説明できないので、迷ってもサイトで攻略を確認するといったことが難しいということも特徴です。しかし基本的に「戻る」という行動はほとんどないので行き詰っても必ずその場所に進む道はあります。根気強く探してみましょう。

 

この頃になりますと、探索、敵との戦闘などに歯ごたえが出てきて、ストーリーはよくわからないけどゲーム性を楽しむという感じになるかと思います。この辺まで進められればクリアまで一気に行けるかと思います。

 

 

ゲーム終盤

終盤から一気に謎が解け始めます。今までの行動や出来事が全て一気につながっています。この瞬間を迎えるためにこのゲームをやっていると言ってもいいでしょう。これまでパッとしなかったストーリーで不満がある人もいるかもしれませんが、いろいろわかってくると急に「面白い!」と感じられ、一気にエンディングまで進めてしまうのではないでしょうか。難易度は中盤と比べて、発想力が必要になります。なぜここだけこうなってるんだろう?なんのための演出だろう?なんでトリコはここをうろついているんだろう?などいろいろ考えてギミックを突破しましょう。

 

 

プレイ時間

別の記事でも書きましたが、初見プレイで10時間前後といったところでしょうか。あまり長い間同じゲームを続けるモチベーションを持っていないという人にはちょうどいいゲームかと思います。また、短いと感じる人も、やり込もうと思えばまだまだ遊べます。

 

 

やり込み要素

本ゲームはレベルアップなどの要素は一切ありませんし、サブクエストなどもありません。メインクエストだけです。コレクトアイテムは一つだけあります。こう考えると、やり込みとしては非常に少なく、あっという間に遊びつくしてしまいそうな気がしますが、プラチナトロフィーの取得はめちゃくちゃ難しいです。特に難しいと思うトロフィーは「一度もゲームオーバーにならないでクリアする」というものです。敵にやられてもダメですが、落下死を一度もしないと言うのがかなり難しいでしょう。それも1時間程度の話ではありません。別のトロフィー「5時間以内のクリア」というものがあります。スピードプレイをしたって5時間近くかかるわけです。もう少しでクリアというところで落下ししようものなら発狂ものでしょう。後半は足場の面積も減りちょっと操作ミスすると落下死します。ノーミスクリアを目指そうと思ったら相当な集中力と緊張感を持っていないといけませんね。俺はすでにトロコンは諦めています。

 

 

ゲームオーバー回数

上手い人ならどうかわかりませんし、これは人によると思いますが、俺は15回はゲームオーバーになったと思います。これの9割が落下死です。カメラの視点がイマイチで、地面がなくなっている場所が判断しにくいです。一応勝手に落ちないように主人公はストップしてくれるのですがジャンプの方向を少しでも間違えると落下するといった形になることが多いです。これらのことからノーミスのトロフィー取得が難しいと思っています。

 

 

トリコとの探索

このゲームのメインとも言えるトリコとの探索についてです。自分で操作する主人公と、AIによって行動するトリコがうまく噛み合わないと攻略できないような内容になっています。狭い場所では主人公がギミックを解き、トリコも進めるといった感じです。逆にトリコしか進めないのでそれに主人公が付いていくという展開もあります。あまり言うとネタバレになるのでこの辺にしておきますが、主人公とトリコの動きを合わせてギミックを攻略しますので、普通の探索ゲームより何度は難しいと思います。トリコに愛着が湧いてくるのも特徴の一つででしょう。しかし問題があるとしたら、トリコの動きが悪い時が多々あります。俺としては軽微なバグだと思っているのですが、「動物なんだからそんなに的確に動けないよ」と言われると、リアル志向ということなのかなと思ってしまいます。ですが、ゲームである以上ちょっといただけない点もあります。先ほども書きましたが、タイムアタックのトロフィーがあります。トリコがうまく動いてくれないと達成できないのではと思います。俺の場合トリコの動きが悪すぎて15分くらい費やしたこともありました。これは結局ロードしなおしたらすぐに行動したので、バグなのかなと思っています。

 

 

難易度

難易度は探索の部分がほとんどかと思います。敵との戦闘は数回くらいはゲームオーバーになるかもしれませんが、クリアできないということはないでしょう。探索は本当に発想力が必要です。蓋を開けてみれば簡単な話なのですが思いつかない場合はずっとその場所をウロウロすることになるので、そういった意味で難易度は高いかもしれません。逆に2週目以降は仕掛けがわかっているので簡単でしょうね。また自分の位置がよくわからないのでサイトで調べようがないという点も難しさをあげていると思います。しかし、攻略があてにならないというゲームもなかなか珍しいと思います。最近のゲームは攻略サイトをみればすぐにクリアできてしまいますからね。そういった意味でもこういう風に製作し、答えを得にくいように作られていることは非常に感心しました。

 

 

カメラ操作

これさえなければと思うほど勿体ない部分です。このゲーム、カメラの操作が非常に悪いです。こちらの入力に対して追従性が悪いのです。また、ほぼ固定視点のような場所があり、「そっちから見たいんじゃない!」と思っても変更できません。別の記事でも書きましたが、俺はこれで酔ってしまいました。ある程度広い場所ならそれほど気にならないんですが、狭い場所であちこち見たいときにカメラの動きが悪すぎて自分の感覚と相違があります。それによって酔ってしまうという感じです。

 

 

満足度

俺は満足度は非常に高いと思っています。通常のゲームですと序盤でかなり盛り上がり、中盤中だるみがあったりし、終盤でもう一度盛り上がるといった流れになることが多いです。しかし、このゲームは、序盤盛り上がらず、中盤盛り上がらず、終盤一気に盛り上がるという感じです。「盛り上がらないとっても少しくらいは盛り上がるでしょ?」と思っている人は甘いです。本当に盛り上がりません。しかし、後半に来る怒涛の流れはそれまでのイマイチを完全に吹き飛ばしてくれます。ただ、文面での説明は一切ありません。映像を見て自分なりの考察をしながらでないと結局意味がわからないまま終わってしまう可能性があります。ちょっと考えるストーリーが好きな人にはオススメと言えます。これまで静かだった物語が最高潮になってエンディングを迎えますので「やりきった」という満足感はかなりあると思います。

 

 

このゲームをオススメしたい人

敵と戦闘し、レベルアップ、強化などを行うようなゲームが好きな人は全く合わないでしょう。そういったゲームが好きな人は買わないことをオススメします。ギミックを解いたり、進む道を探したりと探索がメインとなるゲームが好きな人はいいと思います。ほぼ探索するゲームですから。探索8、戦闘2といった感じです。別記事でも書きましたがアンチャーテッドの探索パートをずっとやっているような感じですね。また、ストーリーを重視していて謎が解き明かされるタイプの内容が好きな人には合うと思います。わかりやすく細かく説明してくれないとイマイチ頭に入ってこない、ゲームでそこまで考えたくないという人はあまりオススメできません。

 

 

まとめ

一言で言えば、このゲームは人を選びます。はまる人はすごく満足し面白かったと感じるでしょうが、合わない人は全く面白くない上に、クリアまで行かずに止めてしまうかもしれません。ちなみに俺も基本的には合わない内容でした。しかし、せっかく買ったし、期待の作品だし最後までプレイしてみようと思って中盤以降まで進めたらどっぷり魅力にやられてしまいました。合わないと思っている人も案外楽しめる可能性はあります。ただ、動画サイトなどでがっつり見てから購入を考えるのは止めましょう。どうでもいい部分を見たくらないら問題ないですが物語の核心的な場所を見てしまったらせっかくのこのゲームが台無しになるかもしれません。冒頭でどんなゲームか確認するくらいに動画サイトは使ったほうがいいかと思います。

みんなにオススメできるかといえばそういうわけではありませんが少なくとも合わないと思っていた俺は楽しむことができました。きになる人は是非プレイしてみてください。そして自分なりのストーリーの解釈をしてみるのがいいでしょう。俺もストーリ考察は書いてありますので比べてみてください。