人喰いの大鷲トリコ 樽(タル)中身の議論について

以前、当ブログでストーリー考察を行いましたが、俺とは全く違う視点で様々な意見をいただきました。公式設定がわからない以上、何が正しいかということはわからないのですが、着眼点が違うとこうも意見が変わってくるのかと感じます。今回はいただいたコメントを整理してみたいと思います。

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論点はどこにあるか

細かい部分も含めてたくさんの謎がちりばめられており、考察するのが非常に楽しいのですが、大まかな部分は大体みんなと意見が一致しているのかなと思います。問題はタルです。これはゲーム内でも大鷲の食事として扱われていますが、この中身が何かで背景が大きく変わってきます。これまでに考えられる中身として挙がっているのが、

  • 人間を加工したもの
  • 植物由来の食べ物

この二つで意見が割れているといった感じです。冒頭でも書いたとおり、公式設定がわからない以上、答えは出ませんが、これまでにどんな意見が出てきたかまとめてみたいと思います。

 

俺の意見

まず最初に俺の意見ですが、中身は人間派です。実際には様々なコメントを読むことで、「これは植物由来のものかも」とは思っているのですが、一応一番最初に記事にした通り、「人間」というという部分でこだわってみようと思います。

俺が人間だと思う根拠はそれほど明確なものではなく、描写です。そのシーンですが、

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こういった人間を食料変換機のようなものに投入し、その後にすぐタルが放出され大鷲はそれを食べます。人間を入れる→タルが出てくる といった描写になっているため、タルの中身は人間だと判断しているわけです。もしタルは植物由来のもので、大鷲は人を食べることなく、ただ塔に生贄として人間を渡しているということであれば、もっと別の描写をするのではないかと思っています。ということで俺は中身は人間派です。ただ少し疑問に残る点もあります。

  • 人間を投入してから人間を食料に変換するのが早すぎる?(タルが出てくるのが早い)
  • 人間の体積に対して、タルの体積が小さい

これらのことから、タルの中身は人間ではないのかもしれないと思ったりもしています。

 

 

植物由来派1

樽が人間が原料かは定かではないと思います、人間が塔の動力となっている訳ですがその動力源を使役している動物に樽1つ分与えるとなると効率も悪い様に思います。

 ということで、ゲーム内で明確な描写がないことと、動物に対しタル1つを分け与えると効率が悪いといった観点から、植物由来と考察されています。確かに村自体は、それほどたくさん人間がいたわけではないようなので、あの大量の大鷲全匹に1人分を与えるとなると人間のほうが圧倒的に足りないような気もします。ですので、人間は動力源、タルは植物由来という考察をされています。

 

 

植物由来派2

樽には青い蝶が集まりますし日向などの草むらにも蝶がいっぱい飛んでます。昆虫も好む植物由来成分かなと思っています。樽を製造する塔が機能しなくなり少年が中年になる年月が過ぎても大鷲の生存が確認出来たという事です。そして少年が良い思い出として語るほど平和になっているという事は大鷲の襲来が無いと思われます。

 この方はタルに青い蝶が止まる部分に着眼されています。確かに通常の蝶であれば植物の蜜などを好みますので、青い蝶が群がるのも理解できますね。また、エンディングでは塔は破壊され、食料変換機のようなものはおそらく壊れてしまうわけですが、その後もトリコは生き続けます。ということは人間を食べずに生活ができるということであるということです。また「平和」という部分も納得でき、大鷲が何匹生き残ったのかわかりませんが、村が襲われていないということは人間を食べていないと考えることができるでしょう。

 

 

植物由来派3

樽の原料は人では無く、大鷲が自然に生きていた頃から食べていた物に似せた「別のモノ」だと思いました。大鷲達は草食動物だと思います。大鷲たちの口には、肉食動物に見られる歯や牙が見えませんし、遠目にはクチバシの様に見える部分は近くで見ると、クチビルに見えました。また主人公を啄む動きが草を「喰む:はむ」動きに見えたからです。塔から樽の供給が無くなり餓死すると考えると、最後の2匹の説明がつき辛く、樽の供給が無くなった後は本来の食生活に戻ったのでは?と思いました。

この方は、動物の形状について着眼されています。肉食に見られるような構造はしておらず、もともと草食であると判断しています。であれば、塔を関係無しにした自然界での大鷲は草食であり、塔から餌の供給が止まっても、生きていけるということですね。こういったところに目が向くのは個人的にはすごいと思いました。俺では思いつきません。

 

 

中身は人間派

人間派は俺だけかと思いましたが、別の方も人間派がいました。

蝶が群がる点を根拠にすると、むしろ樽の中身は人間由来のものであるという説が強まってしまう気がしますね。

・樽に群がるのは青い蝶だけで他の蝶は寄り付かない
・その青い蝶は少年にも寄ってくる
・回想でも少年の傍を青い蝶が飛んでいる(青い蝶が攫う対象を”選んで”いる?)

 蝶は人間によるものと考察されています。植物由来派でも青い蝶に着目した方がいましたが逆の視点で見ています。確かに言われてみればそうなんです。青い蝶だけは人間に寄り付くという習性がありそうですね。人間派の俺にとってはすばらしい援護射撃です。ちなみにこの方は、植物由来のものであってほしいとも書いておりました。

 

 

もっとスケールが大きい話

谷は宇宙船ではないかというコメントもいただきました。これは私の「ロボット論」と少しにているかと思います。タルに関する記述では、

少年がエネルギーとして良いのかは謎ですが肉体のカロリーよりも精神エネルギーを船のエネルギーとする特殊な種族なんでしょうかね。多感な少年のエネルギーを欲するショタ趣味の宇宙人の宇宙船。

少年たちはトリコの腹で服を溶かされ印を刻まれて精神エネルギー変換前の状態にされ、塔の中の青い扉の中のプラントでエネルギー変換される。
塔の中心以外の石や木や鎖を使った城部分は鎧兵に地球にある物質で作らせた構造物。

 このように考察されています。確かに大鷲は少年をさらいましたが、もし大鷲は子供だけを狙うということなら何か意図があるかもしれませんね。俺も、なぜ体に模様が浮き上がるのかというのが全くわかっていないので、こういった考察は面白いです。タルの中身までは考察されていませんでしたが、人間を船のエネルギーという形で使用する体でいくと、タルの中身は植物由来のものかもしれませんね。

 

 

まとめ

みんなそれぞれ着眼点が違い、自分とは全く別の考察が生まれていることが非常に興味深かったです。真実を知りたいという気持ちはありますが、あえて公式設定を公開せず謎に包まれたままというのもこのゲームが魅力的であり続ける一つの道かなと思います。きっともっともっと別の意見を持っている人もいることでしょう。もしお聞かせ願えるのなら、この記事のコメント欄もしくは、以前の記事にある「ストーリー考察記事」のコメント欄にお書きいただければと思います。